【水の歌】雨の日の旅。その3
雨の日の旅で思い出すのは、お父さんのことだ。
大雨が降っていたら、用事がない限り出かけるのを諦めることが多いと思うのだけど、夏の大雨のある日、テレビで天気予報を見ていた父が、突然ドライブに行こうと言った。
「ここで雨が降っているのなら、晴れているところに行けばいいだけだ」と。
それで、何時間も車を走らせて、何県もまたいで、晴れているところまで行って、そこに住んでいるおばあちゃんちまで突然行って、おばあちゃんをびっくりさせていた。
おばあちゃんは、「いやあ、振り返ったら〇〇(うちのお父さんの名前)がいたから、えらいたまげた(びっくりした)よ」と。
そらそうだろな。。
何事も予定通りにいかないとイライラするタイプの叔母は、「前以て言っておいてくれないと」と言っていた。
でも、土砂降りのなかから、晴れ間がさすのを車の中で見るのは、本当に美しかった。
高速に乗って、八王子インターのあたりから晴れたと思う。
射し込んでくる光の量が、半端なかったなあ。。
雨が晴れるのは、いっしゅんだ。
「ほら、晴れてきたぞ!」と言った、父親の嬉しそうな顔。
普段そこにある景色なのに、意識してない景色って意外とたくさんあるのだなあ、、と。(当たり前か……(^◇^;)
雨が降っていたら、それを受け入れて楽しむこともあり、雨のないところまで行ける力もまたあるのだな、と思った。
写真は、いつかのドライブで撮ったもの。
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