【水の歌】雨の日の旅 おまけ 乗り物とは
旅シリーズのおまけー。
1967年の書籍化、アン・モロウ・リンドバーグ夫人の「海からの贈り物」の一節。
「女が家の中に閉じ籠められていること自体が、女が一人でいられる時間を作った」とあり、女の仕事の多くは、静かに自分というものを眺めてこれを知るのに適した性質、として、創造的な仕事として、料理や裁縫、パンを焼く、布を織るなどを挙げている。
本書では、今日の女が「自動車を運転」したり、百貨店で買いものにいくことを対比している。
また、梅禎忠男さんの「情報の文明学」では、1960年代にすでに、情報産業を予見していた本だけど、つまりその同じ「車」でも、「工業的な観点」から言えば、それは遠くまで自分を運ぶもの。
「情報産業的な観点」から見れば、車は「ドライブ(目的地までを楽しむもの)ができるもの」に変わる、ということ。
主人とともに初の、飛行機に乗って同行までしているリンドバーグ夫人が、創造性について考えるのも面白く、
梅棹氏が、それは産業が時代とともに進んでいく過程、と考えるのも、なんだか自分の中の「雨の日の旅」でクロスしたんだよね。
視点は全然違うけれど、産業論からすれば産業が先へ先へ進むもの、しかし習慣はそう簡単には先へ進まないような気もする。
そういうものが混在しながら今日も旅も存在する。
そして今、家事仕事、女性のした創造的な仕事は、男女差なく楽しめるものとなってはいるとは思う。。
産業は、情報産業で十分人の外の面も内面も反映しつくして成熟した後は、どこへ行くのかなあ。AIかなあ、やっぱり。
二つとも古い本ではあるけど、
今読むとハッとすることがある気がする。
雨の日に先へ先へと乗り物で、そのプロセスを楽しむこと。また雨の日にとどまって創造的なことをすること。
読書もまた雨にうってつけの趣味。
雨の日の読書に、ぜひまた読み返してみたい。
7月17日の今日は、曇りのち晴れ。
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